つなうみのヒトリゴト

自分用に忘れないためとか垂れ流し

【麻倉ももLIVE2020】聞きたかった言葉【Agapunthus】

2018年5月6日、僕は福岡の雨の降る中、ただただ一人、泣いて立ちすくんでいた。

宿に向かう元気もなく、博多駅前の店の屋根の下で、時だけが過ぎていた━━━━━

 

 

 

 

 

 

TrySail2ndライブツアーの福岡公演、ライブ終わりの居酒屋でいつもとは全然違う打ち上げだった。福岡公演、あの時の感情をきちんと言語化は出来ないが、1つだけ覚えている事がある。




「ももちゃんのしたいことが分からない」




福岡公演では、ずっとずっと待ちわびてたソロライブが発表されるだろう、アルバムが発表されるだろうと思い上がっていた。前例を見るに雨宮天さんは3枚のシングルののちアルバム発売だった。2回も。それも相まってそれしか見えてなかった。


しかし発表は新シングル。嬉しくない訳では無い。訳では無いけど、本当にももちゃんが歌いたい曲はこれなのかと、自分が聞きたい曲はこんな曲なのだろうかと椅子に座り込んで自問自答していた自分がいた。いつもなら不安そうにしているももちゃんを少しでも励ませれば安心させられればと、楽しい感情を、身体いっぱい使って曲を楽しんでいたのに。



けれど、それが出来なかった。曲に罪は無いけど、それ以来ハピネスピースに苦手意識が強い。


その後はdiscoあたりまでは、吐き気が止まらなくなりながら、ぐるぐる巡る吐露出来ない感情と戦ってライブを見てた。あんなに苦しかったライブは多分二度とない。


ライブの打ち上げで、気付いたら泣いていた。「ももちゃんのしたい事が分からない」。


当然のようにアーティストデビューをして、いつか自分だけの色を見つけてパレットに広げ、モノクロの空に太陽を、雲を、鳥たちを描き上げていくものだと思っていた。


たくさんデッサンをして、絵本になるかもしれないし写真アルバムになるかもしれないし、どんな作品が出来上がっても見せてくれた事に対して真剣に向き合っていくつもりだった。


今思うとまだパレットの色を作ってるだけの事なのに焦って作り上げようと自分のエゴを押し付けただけだったのかもしれない。


オタクたちに励まされて、立ち直れはしたけど、解散して1人になった途端、歩けなくなっていた。







そしていつしかの1stライブ、ずっと心のしこりになっていた物たちは解消されてはなかった。けれど、「皆を幸せにしたい。そんな曲を歌いたい。」。そう言われてしこりたちは心の奥底に眠っていった。


来る2ndライブ。いつしかしこりは消えずとも、見ることはなくなっていたし、もう出てくる事は無いように思ってた。


2日目、365×LOVEの歌唱前のMCで、


私が何やりたいかどういうものを伝えていきたいのか分かり始めた曲」


心が軽くなった気がした。今まで、彼女の言葉に何度胸打たれ、涙を誘われ、好きなってきたのか分からないけど、これまでとは刺し方が違う飛び道具を飛ばされたような気がした。


6,7年間好きで居続けて良かった。君を知らなければあんなに苦しい時も辛い時も無かったのだろうけれど、君を知らずに過ごす人生よりもマシだ。


君にとってどれほど重きを置いていた言葉なのかは分からないけれど、その言葉を紡いでくれてありがとう。聞けて良かったよ。




あの時諦めないで良かった。








"さよなら"聞いて。の白いドレスに1ミリも納得していないのはまた別のお話.......